縁起
養老六年(722年)、加賀白山を開いた泰澄大師が元正天皇の33歳の大厄の病を法力により治した褒美として建立したことに始まる元正天皇の勅願寺院です。往昔は、後白河(ごしらかわ)・後宇多(ごうだ)・正親町(おおぎまち)天皇等歴代天皇の尊崇厚く熊野、吉野に並ぶ、日本三大霊場の一として隆盛しておりました。
養老六年元正天皇の病気平癒祈願を成満した泰澄は、同年、加賀白山を開く途上、霊地を求め岩間山を訪れた折、桂の大樹より千手陀羅尼を感得し、その桂の木で等身の千手観音像を刻み、元正天皇の御念持仏をその胎内に納め祀りご本尊といたしました。
ご本尊は、毎夜日没とともに厨子を抜け出て百三十六地獄を駆け巡り、苦しむひとびとをすべて救済し、日の出頃、岩間山へ戻られた時には汗びっしょりになられておられました。そのお姿から「汗かき観音」さんと呼ばれております。
また、泰澄大師が当地に伽藍建立の際、たびたび落ちる雷に困り果て、ご自身の法力で雷を封じ込め、落ちる訳を尋ねられました。雷は大師の弟子になりたいのだと申し出ました。大師は快く雷を弟子にし、その代わりに岩間寺に参詣の善男善女には、雷の災いを及ぼさないことを約束させました。これが「雷除け観音」とよばれる由縁で、毎年四月十七日には、雷除け法要(雷神祭)が奉修され、多くの参詣者で賑わいます。
この雷は、水の乏しい寺のために、自らの爪で井戸を掘ったといわれたいます。この”雷神爪掘湧泉”と呼ばれる霊泉には元正天皇御製の、「沸きいづる 岩間の水はいつまでも つきせぬ法の み仏の影」という歌が伝えられています。
また、「観音霊験記」によると、江戸時代の俳聖松尾芭蕉は、岩間寺に参籠してご本尊の霊験を得、その俳風を確立したと言われております。本堂横手には芭蕉が「古池や蛙とびこむ水のおと」を詠んだと伝えられている”芭蕉の池”が残っています。
木々に囲まれた中にお堂があり、なんとなく心の落ち着きを感じます。
松尾芭蕉ゆかりの池です。なかなかの古池です。当時のすでに「古池」なので、芭蕉がみた池もこのようなかんじではなかったでしょうか。
アクセス
住所 〒520-0869 滋賀県大津市石山内畑町82交通
- JR石山駅下車京阪バス52・53・54系 中千町下車 歩50分
- 毎月17日のみ山上まで直通バス
駐車場有 (50台)
拝観料 入山拝観料 一名 500円
拝観時間 9:00〜16:30
納経時間 9:00〜16:30
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岩間山正法寺(岩間寺)オフィシャルホームページ (iwama-dera.or.jp)
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