第十五番 新那智山 今熊野観音寺

旅行

縁起

平安の昔、弘法大師空海上人が唐の国から帰国されてほどなく、東寺において真言密教の秘法を修法されていました。その時、東山の山中に光明がさしその方へ向かわれるかれると、その山中に白髪の一老翁が姿を現わされ、「この山に一寸八分の観世音がましますが、これは天照大神の御作で、衆生済度のためにこの地に来現されたのである。ここに一宇を構えて観世音をまつり、末世の衆生を利益し救済されよ。」と語られます。またそのときに一寸八分の十一面観世音菩薩像と、一夥の宝印を大師に与えられました。この時に老翁が立ち去ろうとされたので何びとかをたずねると、「自分は熊野の権現で、永くこの地の守護神になるであろう。」と告げられて姿を消されました。
大師は熊野権現のお告げのままに一堂を建立され、みずから一尺八寸の十一面観世音菩薩像を刻まれ、授かった一寸八分の像を体内仏として納め、奉安されたのが今熊野観音寺のはじまりです。

上の写真は本堂です。

現在の観音寺本堂の位置は、かつての奥の院順礼堂にあたると伝えられています。弘法大師が熊野権現とお出会いになられた、最も神聖なる場所にあたります。この建物は、正徳2年(1712)には、宗恕祖元律師によって建立されたもので、今なお多くの参詣者が集い、歴史と法灯を伝えています。

本尊は、弘法大師御作と伝えられる十一面観世音菩薩(身丈・一尺八寸)。
体内仏として熊野権現より授かった、天照大神の御作の十一面観世音菩薩(身丈・一寸八分)が祀られています。本尊は秘仏とされていて直接拝むことはできません。しかし代わりに同じお姿をされた御前立さまが立たれています。脇仏は、智証大師円珍作と伝えられる不動明王と、運慶作と伝えられる毘沙門天です。そのほかこの本堂には、大聖歓喜天(聖天)、薬師如来、准胝観音、三面大黒天などのほか、京都七福神の祭祀として恵比須神をお祀りしています。

 

子護弘法大師です。
鳥居橋をわたって参道を進み、一番最初にお参りいただけるのがこの子護大師です。弘法大師は観音寺を開創された方でもあります。お子さんやお孫さん達の心身健康・学業成就・諸芸上達・交通安全などを御祈願できます。私も特に、自分の子どもの学業成就をお願いしてきました。

境内にはたくさんの伽藍、お堂があり、他にも藤原三代の墓島津逆修の塔があり歴史的にも貴重なものが残されています。

逆修(ぎゃくしゅ、ぎゃくしゅう)とは、生前にあらかじめ死後の菩提を祈願して仏事を修することです。あらかじめの意味で、預修(よしゅ)ともいいます。

アクセス

住所   〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町32交通

  • 阪急電鉄 河原町駅又は 京阪電車 祇園四条駅より 市バスにて泉涌寺道下車 徒歩10分
  • JR・京阪電車東福寺駅より 徒歩15分 徒歩15分
  • 京都駅(JR・近鉄)より 市バスにて泉涌寺道下車 徒歩10分
  • 京都駅より タクシー約5分
  • 四条河原町より タクシー約10分

駐車場  有 (10台)

拝観料  入山無料

拝観時間 8:00〜17:00

納経時間 8:00〜17:00

今熊野観音寺 (kannon.jp)

第十五番 今熊野観音寺 : 西国三十三所 (saikoku33.gr.jp)

西国三十三所巡礼 | たいすけのブログ (taisukecocoharublog.com)



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