縁起
一乗寺は山号を法華山といい、天台宗叡山派に属している。寺記によると、孝徳天皇の白雉元年(650)、法道仙人が金銅の聖観音を携えて渡来し、堂宇(どうう)を建てたのにはじまると伝えているが、明証はない。
三重塔は、兵庫県下に現存する最古の塔婆である。建立年代は、相輪伏鉢(そうりんふくはち)に承安元年(1171)の刻銘があって、平安時代に遡ることが知られ、年次ともに勧進隆西の名と、時の住持であろうか仁西の名をも録している。
各重とも方三間で、各重の落ちは上重ほど大に、軒高の差と軒出は上重ほど小で、古塔の姿をよくとどめている。相輪の意匠もこれに応じて上代の伝統を濃厚に示し、高さは塔全体の三分の一、見幅(みはば)も広く、荘重な気格に満ちている。しかも、蟇股(かえるまた)や組物(くみもの)、天井、仏壇、九輪など細部の形式に時代の特徴がよくあらわされており、垂木が六支掛(ろくしかけ)となっていること、縁を構えていること、心柱が初重の天井裏から立てられていることなど中世の塔の先駆をなす新しい手法も多く認められる。ことに珍しいのは、三重の屋根にむくりを作っていること、各層の屋根に稚児棟(ちごむね)がないことであろう。
現状は、丹塗りが剥落し、また一部に後補の跡もみられるが、平安時代末期における建立年次の明らかな唯一の塔として、また、当時の技法研究に役立てるところが多い点において、きわめて貴重な遺構であるといえる。
出典 加西市文化財資料第3号「加西の文化財」(改訂版)
と、あるように国宝にも指定されている三重塔は荘厳で優美なつくりとなっています。年代も平安時代にさかのぼる歴史ある建造物です。
第二十六番 一乗寺 : 西国三十三所 (saikoku33.gr.jp)
国指定文化財 一乗寺三重塔(国宝) – 加西市ホームページ (city.kasai.hyogo.jp)
西国三十三所巡礼 | たいすけのブログ (taisukecocoharublog.com)
アクセス
住所 〒675-2222 兵庫県加西市坂本町821-17交通
- 姫路駅から一乗寺経由 社(やしろ)行きにて「一乗寺」で下車
- JR宝殿駅からタクシー15分,加古川駅からタクシー25分山陽自動車道加古川北ICより5km 10分,中国自動車動 加西ICより12km 28分
駐車場有 (150台)
バス 2,000円, マイクロバス 1,300円, 乗用車 300円, オートバイ 130円
拝観料 500円
宝物館入館料は別途500円必要です。
※往復ハガキもしくは、FAX(0790-48-3848)にて、事前に予約をお願いいたします。
拝観時間 8:00〜17:00
納経時間 8:30〜17:00
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