第十八番 紫雲山 六角堂 頂法寺

聖徳太子の創建
聖徳太子が創建したと伝えられています。室町時代からは町衆とのかかわりが深い町堂にもされました。本堂が六角の建物なので六角堂と呼ばれ、華道家元池坊の本拠として知られています。

 

親鸞聖人の参籠
鎌倉時代の初め、比叡山で修行していた親鸞は建仁元年(1201)二十九歳の時、六角堂に百日参籠するという誓いを立てました。
参籠は、夜になると比叡山を下りて六角堂に籠もり、朝には山に戻る繰り返しだったといいます。そして九十五日目の暁に如意輪観音からお告げを受け、浄土真宗を開くきっかけを得ました。
京都の中心

室町時代の飢饉にあたり、人々が集まってくる六角堂の門前で炊き出しがおこなわれました。応仁の乱後、京都は上京と下京に分かれましたが、六角堂は下京の町堂として町衆の信仰を集め、集会所のような機能もありました。
また、日本を代表する祭礼の一つ、祇園祭の山鉾巡行の順番を決めるくじ取り式は、江戸時代末まで六角堂でおこなわれていました。その京都の中心である証拠品という「へそ石」が境内に残っています。

京都のオフィスビルが立ち並ぶ烏丸通にあり、ここだけ違う時間が流れているような雰囲気です。境内は自由に行き来できるので、京都に宿泊された時には散歩がてらに訪れてみてはいかがでしょうか。

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